2019年10月12日に発生する台風19号
私の実家、館山市でも台風15号の影響を受けて約5日間の停電と屋根の一部が損傷し雨漏り状態に。
両親は館山に暮らして50年、生きた心地はしないと嘆いていました。
甚大な災害が出ないことを心より願いたいものです。
台風が近づくと頭痛になる人が急増
ここ数週間、来院している患者さん、新規の患者さんからの頭痛、めまい、耳鳴りによる相談が増えてきていました。
ご自身でも「台風が近づいているから」との自覚があるのでしょう。
台風などお天気が崩れると決まって頭痛、耳鳴り、めまい症状を訴える方が増えています。
実際にはすべての方が気圧の影響をうけているのですが、症状の大きさにも個人差があるようです。
私も2~3日前から左のこめかみがピリピリと痛んでいました。
特に台風などの気圧の変化を敏感に受けるのが耳の奥にある内耳です。
内耳は脳に近く、平衡感覚を司る臓器です。
トンネルに入った瞬間、エレベーターで高い場所に移動をすると耳に違和感を感じます。
内耳の前には鼓膜があり鼓膜の内外の気圧差が内耳を刺激してしまうのです。
内耳の不調は頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、首肩のコリを生じさせます。
自律神経の影響も受けるのでうつ気分になったりします。
実際には耳が薄い膜状の臓器だから耳周辺が感じるだけで、皮膚や粘膜を通して症状が起きています。
特に空気の入っている臓器(腹腔臓器)などが刺激されます。
胃、腸。肺、副鼻腔などがそうです。
特にもともと胃潰瘍や食道炎など壁が荒れやすい方などはその古傷が外からの空気圧によって、体内と体外との圧力差を感じて症状がでる場合があります。
胃腸は体の内側にある臓器と思われがちですが、実際には口から肛門までは体の外側ともいえるのです。
では、頭痛、耳鳴り、めまいなどの症状を改善させるのはどうしたらよいでしょうか?
まず、始めにおこなってほしいのが耳抜きです。
口と鼻をしっかりと閉じてゆっくりと耳から空気を出すようにします。
鼓膜が膨らむような感じで人によっては音が鳴ったり、痛みを感じる方もいるでしょう。
適時耳抜きをして唾を飲み込むことで体内外の圧力が調整できます。
症状の軽い方はそれだけで緩和されることがあります。
もっと敏感に気圧差を感じる方は、風の強い台風の日にやるのは大変ですが、窓を開けることです。
台風の場合はとても大きな低気圧なので時間と共に室内と外気の気圧差が生じることになります。
なにか不調を感じたときは窓を数十秒開けてみてください。
その上で耳抜きをすることで体の気圧差を解消することができます。
そこまで症状は出ていない方は室内で軽い体操をおこなってください。
体を動かすとで腹腔臓器が動かされて症状が改善されます。
胃腸や肺は体幹部や腹部を伸ばすように副鼻腔は顔の筋肉を大きく動かすことで解消されます。
頭痛には首の付けににある「天柱、風池」などのツボが効果ありです。
両手の中指でツボの部分を押さえてゆっくりと上を向きます。
その状態で鼻からゆっくりと息を吸って深呼吸を繰り返しおこないます。
台風で自宅の中でスマホやテレビをみて動かなかったり、ついつい食事の量が増えて内臓に負担をかけるよりも体操などで体を動かしてみてください。